一昔前は、不妊の原因は女性にあると思われていましたが、1996年にWHOが、
「不妊の原因の半分は男性にもあり、特に初期流産の原因の多くは男性にある」という旨の内容を発表しました。
あれから20年が経ち、医療技術が発達したことと医学的な研究が更に進んできたことでよりはっきりとエビデンスが取れて分かったきたことがあります。
男性不妊の大きな原因は大きく分けると3つあります。
(*もちろんこれ以外の病気による不妊もたくさんあります)
精子の量が少ない
受精するために必要な精子の数は1度の射精に最低でも約1000万匹以上が必要ですが、精子の数は人種に関係なく、この50年で半数以下の約4000万程にまで減少しています。
特に日本人男性の減少率は高く、今や4人に1人は男性不妊と言われています。
精子の運動量が低い
運動量とは、射精された精子が、膣から卵子の待つ卵管膨大部まで、泳ぎ切り、更に卵子の殻を破って中に入っていくだけの体力があるのか?ということです。
精子のDNA染色体が傷ついてる・奇形率が高い
精子の22%が損傷していると、自然妊娠させる能力はないと判断されます。
表現は悪いですが、たくさん入ったみかんを買った時、そのうちの2~3個がかびてしまっていたら、残りのみかんもどこかしら傷んでしまっています。それと同じで医学的にも、一部が損傷されていると全部が損傷されているのと同じだという見方をします。
全体の7割強が一見問題なくても、2割の精子が傷ついていたら自然妊娠は非常に厳しいのが現実です。
ですが、これらを改善できる方法があります。
しかも男性の精子の質の改善は、努力次第で女性の卵子の質を良くするよりもずっと短期間の3か月ほどで効果が現れてきます。
その方法とは・・・・生活習慣の改善です!
・軽めの運動
・禁欲しない
・亜鉛の摂取
・体重管理
・質の高い睡眠
・長風呂&サウナを避ける
・ぴっちりした下着をはかない
これらを3か月徹底すると、46歳でも精子の数が約倍量に、DNA損傷率は6分の1にまで減少していることが分かりました。
男性は努力が目に見えるので、頑張りがいがありますよね♪
精子も卵子もその人自身の見た目がそのまま表れると言われています。
「ご主人の精子ってどうなのかな?」と思われたとき、よく観察してみて下さい。
普段の生活習慣や食生活、そして外見や雰囲気はどうですか?
明らかな不摂生はしていませんか?太っていたり、精力が無かったりということはありませんか?
精子が射精されてから、卵子に出会える卵管膨大部までの距離は、縮尺を変えるとお台場からハワイまでの距離とほぼ同じだと言われています。その距離を、精子はおよそ12時間で泳がなければいけません。しかもたどりついたら今度は必死になって卵子の殻をつんつん突いて破らなければいけないのです。
太っている人は精子のヒレにも脂がまとわりついて、運動率が下がると言われています。子宮の中は34度以上になると死んでしまう精子にとっては灼熱の砂漠と同じ環境です。その中をおりものと言うオアシスの中を泳いで行くことで、何とか卵管までたどり着きますが、左右どちらの卵巣から排卵されているのかは分からないので、出会えるかどうかはその精子の運になります。その後も絨毛の流れに逆走して泳いで行かないと卵子と出会う卵管膨大部まではたどり着きません。
つまり、泳ぐための環境が整えられているプールの中を進むのではなく、まさに荒波の中の海流をサバイバルの如く進んでいかなければならないのです。
精子そのものの数が少なければ、おのずとたどり着く精子の数も減り、その動きの悪い精子では到底卵管膨大部まで泳ぎ切ることはできず、途中で息絶えてしまうのです。
想像してみて下さい。
ご主人を見て、「この人今からお台場に飛び込んで、力づくでハワイまで泳ぎ切るだけの根性と体力と精力がみなぎっているかな?」と。
明らかに、「ないな」と思われたら、ご主人も一緒に体質改善をするべきです。そしてするだけの価値と意味は必ずあります。
特に女性側に大きな不妊の原因のないご夫婦は、頑張って改善出来たら妊娠へ大きく前進しますので、是非チャレンジして下さい(^^♪